病院のご紹介

急性期脳卒中センター

救命救急センターと連携し、24時間体制で脳卒中の患者さまを受け入れていきます。

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役職 氏名 卒業年度 専門領域 認定医・専門等資格名
センター長(脳神経・脳卒中科部長) 今井 啓輔 平成6年卒 神経疾患全般、神経救急疾患、脳血管疾患、脳血管内治療 日本内科学会認定内科医、日本内科学会総合内科専門医、日本神経学会神経内科専門医・指導医・代議員、日本脳卒中学会脳卒中専門医・評議員、日本脳神経血管内治療学会専門医・指導医(番号126)、日本救急医学会救急科専門医、日本脳神経超音波学会認定脳神経超音波検査士、京都府立医科大学臨床准教授・客員講師
副センター長(第二脳神経外科副部長) 木村 聡志 平成5年卒 脳神経外科一般、脳腫瘍治療 脳神経外科専門医・指導医
(第一脳神経外科部長) 梅澤 邦彦 平成2年卒 脳神経外科一般、脳卒中外科、頭蓋底腫瘍外科、頭部外傷治療 脳神経外科専門医・指導医、日本脳卒中学会脳卒中専門医、東北大学医学部臨床教授
(救急科部長) 竹上 徹郎 平成6年卒 救急医学、脳神経外科救急治療、脳血管内治療、小児脳神経外科 日本救急医学会救急科専門医、日本脳神経外科学会専門医、日本脳神経血管内治療学会専門医、日本脳卒中学会脳卒中専門医、社会医学系指導医、京都府災害医療コーディネーター、日本災害医学会セミナー委員、日本救急医学会ICLSディレクター、MCLS世話人、日本DMATインストラクター、JATECインストラクター、JPTECインストラクター、NDLSインストラクター、MIMMSインストラクター、PBECインストラクター、PNLSインストラクター、ISLSファシリテーター、JTAS認定医師アドバイザー
(脳神経外科副部長) 黒﨑 邦和 平成12年卒 脳神経外科一般、内視鏡治療 脳神経外科専門医・指導医、日本神経内視鏡学会技術認定医

急性期脳卒中センターの紹介

脳卒中には、脳梗塞、脳出血、クモ膜下出血があります。近年、人口の高齢化や生活習慣病の増加などに伴い、脳卒中の中でも、特に脳梗塞の患者数は増加し、その死亡率は高くなってきているといわれています。また脳出血やクモ膜下出血はひとたび発症すると致命的になることも多く、決して軽視できない疾患です。そしてこれら脳卒中は、近年、認知症や寝たきりの原因疾患として最も重要な疾患であるとされ、社会的関心も高まってきています。

当センターは2001年6月に脳神経内科と脳神経外科が中心となり、救命救急センターを窓口として、超急性期の脳卒中患者さまを24時間体制で受け入れ、集中的に最先端の治療を行うために設立されました。この間、毎年300例以上の方が当センターにおいて治療されました。

これら脳血管障害は、急性期治療がその予後を大きく左右するとされていますが、当センターでは、脳神経・脳卒中科、脳神経外科、救急科医師のみならず看護師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、医療ソーシャルワーカーなどの多職種から成るチーム医療を行い、治療成績をさらに向上させるよう日々奮闘しています。

急性期脳梗塞に対する再開通治療につきましては、本邦における2005年のtPA静注療法の国内承認、2010年の経皮経管的脳血栓回収機器(Merci)の薬事承認(ENERの専用機器)、2012年のtPA静注療法の適応時間の4.5時間までの延長(同療法の指針)などを受け、当科でも日常診療として数多くの方に実施してきました。ENERは今までエビデンスが未確立でしたが、諸外国での臨床研究の結果を受け、2017年9月26日、本邦の脳卒中ガイドラインでも遂にグレードAの治療(強く勧められる治療)に格上げされました。
またクモ膜下出血例で動脈瘤のクリッピング手術の困難な症例に対するコイル塞栓術などの血管内治療も常時可能であり、画一的な治療ではなく、患者さまお一人お一人に最も適したテーラーメイド的な治療法を考えるように心がけています。

治療の流れ

救命救急センター処置室では、気道と静脈路の確保、循環器系の観察および神経学的評価をおこない、速やかにCTやMRI、場合によっては脳血管撮影を行い、正確に病態を診断するようにしております。その上で、その結果を患者さまおよびご家族にできる限り分かりやすく説明をさせていただき、ご理解をいただいた上で治療をおこなうようにしております。救急処置室での処置と初期治療が終了すると、救命病棟(A2病棟)のSCU(stroke care unit)(さらに重症例ではICU)に入室します。SCUでは、呼吸・循環のモニターを行いながら、様々な神経所見の変動を早期に捕らえ、症状の進行を抑えるための適切な治療をおこないます。

1. 脳梗塞の治療

アルテプラーゼ(rt-PA)静脈注射による血栓溶解療法や血管内治療による閉塞動脈の再開通療法の適応があれば、速やかにおこないます。それと同時に、抗血小板薬や抗凝固薬、脳保護薬、抗脳浮腫薬などにより急性期増悪を予防するようにしております。一般的に脳梗塞を生じる方は、高血圧、、脂質異常症、糖尿病、心疾患などの基礎疾患を有しておられる場合が多く、「発症時から二次予防」ということを念頭におき、それら基礎疾患に対する治療もおこなうように心がけています。また出来るだけ早期にリハビリテーションも開始し、肺炎など合併症予防対策についても考慮するようにしています。閉塞血管の急性期再開通治療の適応がある患者さまに対しましては、「時間との闘い」という側面がありますので、患者さまおよびご家族の方には少々慌しい思いをおかけしてしまうかも知れません。脳梗塞の治療は良好な予後が期待できる反面、脳出血や脳梗塞の増悪などの危険性と隣り合わせであり、私どもの説明します治療計画・内容について十分なご理解をいただいた上で、ご同意を賜りたいと考えています。

2. 脳出血の治療

出血の大きさ、部位で治療法が異なります。小さい場合であれば、血圧を下げ、出血の拡大を防止する治療法となります。中等度であれば血腫が液状化する時期を待って、局所麻酔下にて血腫を吸引除去する手術を行う場合があります(内視鏡を使用する場合もあります)。血腫が大きく、生命に危険が迫っている場合は、全身麻酔下にて開頭血腫除去術を行う場合があります。脳出血の場合は、発症した時点で血腫によりすでに脳組織は大なり小なり傷害を受けており、治療を行い順調に回復したとしても残念ながら何らかの症状が残ることが多いです。このため、家庭内での血圧を測り、高血圧にならないように注意する、脳出血予防がより重要となります。

3. クモ膜下出血の治療

クモ膜下出血では、厳重な血圧管理をおこないながら脳血管撮影または3次元CT血管撮影をおこない、出血源の脳動脈瘤の部位と形を確認し、再破裂を防ぐために脳動脈瘤クリッピング手術や脳動脈瘤内コイル塞栓術をおこないます(動脈瘤の場所と大きさ、患者さまの搬送時の状態でどちらの治療法を行うかが決まります)。クモ膜下出血は、再破裂防止のための手術の後も脳血管攣縮(血管が収縮し脳梗塞を生じる)が起こりやすく、少なくとも発症2週間は厳密な神経学的観察が必要であり、しばらくは全く気の抜けない疾患です。このように、ひとたび発症すると、手術治療だけでは治らないこともあるため、当センターとしては、破裂を未然に防ぐ、未破裂脳動脈瘤の治療にも力を入れています。
なお、脳出血、クモ膜下出血ともに、発症しばらくしてから、脳室内に髄液が貯留する水頭症という病態が出現する場合があります。この場合は、貯留した髄液を外に逃がす局所麻酔下での手術(ドレナージ術やシャント術)が必要となります。

超急性期の治療の後に状態が安定した段階で、急性期脳卒中センター(B4病棟)に移り、日常生活動作獲得のためのリハビリテーションや言語療法、さらに身体的な回復を助けるために、栄養サポートチーム・嚥下チームによる栄養管理や嚥下訓練がおこなわれています。特に嚥下障害に対しては、リハビリテーション科池田巧部長を中心に、嚥下造影検査を取り入れた先進的な取り組みをおこなっています。

また急性期脳卒中センターでは、医師、嚥下認定看護師を含む看護スタッフ、理学療法士、作業療法士、言語療法士、医療ソーシャルワーカーが参加する、週⼀回の多職種脳卒中カンファレンスを開催しています。患者さまお一人お一人の治療状況について、様々な視点から意見を交換し、より良い転帰を達成できるよう、日々チーム医療を実践しています。

この急性期脳卒中センターでの治療が一段落すると、連携している他施設のリハビリテーション専門病棟に転院した上で、在宅復帰を目指したリハビリテーションを受けていただくことになります。これらの施設の選定や退院、転院後の生活に関する対するご相談は、当院の医療ソーシャルワーカーが受けさせていただいています。
リハビリテーション連携病院とは密接な情報交換により、患者さまの治療がスムーズに進むようにしています。リハビリテーション連携には、「脳卒中地域連携クリニカルパス」も用いています。

脳梗塞急性期管理見学コース(研修医・医学生対象)

病棟/救急、RED CROSS講義
脳卒中カンファレンス ⇒ 脳卒中センターカンファレンス ⇒ 脳神経・脳卒中科回診 ⇒ 脳神経・脳卒中科カンファレンス
カテーテル手術・検査
救急脳卒中学(救命救急センター)
病棟/救急、神経超音波(経食道心エコー、頚動脈エコー)、症例検討会

見学希望の方は人事課までご連絡ください。

075-561-1121(内線3201〜3203)