病院のご紹介

腎センター

当センターの歴史

当院における透析療法は、泌尿器科により昭和44年9月に開始され、昭和46年4月には透析センター、平成7年8月に腎センターと呼称を変更し現在に至っています。当腎センターは京都の草分け的存在であり腎不全医療の中心であると自負しています。腎センターは、腎臓内科・腎不全科医師5名および泌尿器科医師5名を中心に構成されます。そこに他科の医師、看護師、臨床工学技士も加わり、1つの「腎センター」として腎尿路系に関して、より包括的な医療を提供できるようになりました。

当腎センターの特徴

腎臓内科医(内科系医師)と泌尿器科医(外科系医師)が、一つの腎センターに在籍しているからこそ提供できる医療があると私たちは考えています。すなわち、内科的疾患から外科的疾患まで種々の疾患に対して様々な角度から検討し、そして包括的に適切な治療を行えるのが当腎センターの特徴です。

腎臓に関して何か指摘されたことのある方、あるいは透析中で何らかの悩みのある方は一度当腎センターで相談されることをお勧めします。

外来診療について

腎臓内科・腎不全科の外来診察室は、泌尿器科外来(26番または29番診察室)と併設されています。診察日は火曜日、木曜日、金曜日の週3回となっております。現在腎臓病、腎不全にて泌尿器科へ通院中の患者さまは、今までどおり担当医の外来へ受診してください。

診療内容

当腎センターの治療は、(1)慢性腎臓病(CKD)、急性腎障害(AKI)の管理および治療、(2)透析療法、(3)泌尿器疾患、(4)急性血液浄化療法となります。

(1)はCKDやAKIの適切な治療管理、ネフローゼ症候群の精査加療、腎生検など腎疾患の内科的治療、さらに血尿、電解質異常、腎性高血圧症などの精査加療を行います。必要時にはLDLコレステロール吸着療法や血漿交換などの血液浄化療法も行います。当院ではCKDの病態をしっかり理解していただくために一週間の教育入院も行っています。

(2)は、残念ながら末期腎不全となった場合に血液透析、腹膜透析、腎移植の三者の療法選択の説明を行い選択していただきます。当院では腹膜透析の導入も積極的に行っています。
また維持透析の方が他科疾患の治療や手術で入院された場合には、当該科と密に連携しながら周術期の透析管理を行います。
さらに内シャントを含めたバスキュラーアクセスの造設やトラブル症例の治療も行います。放射線科にお願いして内シャント血管の経皮的拡張術も多数行っています。最近急増している重症下肢虚血に対しては、可能な限り保存的に救肢できるように血管内治療(EVT)を行っています。

(3)は透析腎癌の腹腔鏡手術(鏡視下切除により患者さまの負担の軽減を図っています)、二次性副甲状腺機能亢進症に対する副甲状腺全摘出術(当院では1979年より上皮小体切除術を行い多くの患者さまを治療しています)などの外科的治療、尿路感染症の治療などを行います。

(4)に関しては次項をご覧ください。

以上のように、維持透析患者さまの種々の全身性疾患の治療など、腎臓に関する多くの疾患に対して、他科と密に連携して様々な角度から治療することが可能です。 もちろん腎機能正常者と同等の合併症は、すべての臓器に起こり得る疾患でありますが、そこには透析患者としての特徴があります。各診療科の専門医と共に、私たち腎センター医が縁の下の力持ちとなって支えていく診療体制が整備されています。

急性血液浄化療法

救命救急センターを擁する当院ならではの急性腎障害(急性腎不全)に対して、集中治療室において腎機能代替療法として、血液透析もしくは持続血液透析濾過(CHDF)を行っています。2007年からは、単位時間あたりではCHDFよりも高効率であるSLED(-f)(低効率長時間(濾過)透析)も行っており、状態にあわせてこれら三者を適宜選択しています。

また腎不全時以外に急性血液浄化療法(体の外に血液を出して病因物質を除去する治療法)を必要とする場合には、病態に応じてサイトカイン吸着膜を使用しており、またエンドトキシン吸着療法(PMX-DHP) 、血漿交換療法なども迅速かつ積極的に行っております。

(該当疾患)急性腎障害・敗血症および敗血症性ショック・多臓器不全・各科大手術の周術期・重症肝障害/劇症肝炎・薬物中毒・急速進行性糸球体腎炎・ギランバレー症候群・重症筋無力症・重症SLE・家族性高コレステロール血症・閉塞性動脈硬化症・潰瘍性大腸炎・天疱瘡等など。

診療実績

主な検査・手術・治療件数

  2010年度 2011年度 2012年度 2013年度 2014年度
新規透析導入 36 48 51 51 40
上皮小体摘出術 2 2 2 1 1
バスキュラーアクセス手術 53 71 86 84 80
腹膜透析カテーテル関連手術 7 6 3 5 6
腎生検 35 40 35 35 58

ICUにおける急性血液浄化療法 症例数

入室後、初回のRRTとして(症例数) 2010年度 2011年度 2012年度
CHDFまたはCHF 31 53 54
SLEDまたはSLED-f 17 40 44
HDまたはHF 33 44 45
その他の血液浄化療法(症例数) 2010年度 2011年度 2012年度
PMX-DHP 17 30 25
血漿交換 12 9 11
その他(吸着など) 4 5 14