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臨床研究名
1.日本国内の脳神経血管内治療に関する登録研究 2.
2.循環器病研究委託費21指-4「脳卒中診療の均てん化のためのシステム構築研究」による
  脳卒中急性期インディケーター案の検証


日本国内の脳神経血管内治療に関する登録研究 2.
Japanese Registry of Neuroendovascular Therapy 2 (JR-NET 2)
当施設倫理審査委員会の承認日:2010年6月28日
 

【 当該研究の意義・目的・方法 】
目的:

 日本における脳血管内治療の実施状況を把握し、治療成績の評価および治療成績に影響を与える因子の探索を通じ、標準的治療と術者教育の指針を確立する。

方法:
 研究デザインは多施設共同後ろ向き登録研究。2007年から2009年に本邦において日本脳神経血管内治療学会専門医(指導医を含む)が関与した脳神経血管内治療例を登録し、治療30日後の日常生活自立度(modified Rankin Scale)を主要エンドポイント、治療の技術的成功、治療30日以内における有害事象の発生、術後30日以内における治療に関連した治療合併症の発症を副次エンドポイントとして治療成績を評価する。登録医師は本研究の症例登録システムURLにアクセスし、
WEBサイト上で症例登録に必要な情報を入力する。

 なお、本研究は参加施設における通常の診療行為を後ろ向きに登録する観察研究であり、
新たな介入を追加するものではない。このため,被験者への不利益はないと考えられる。

 
【研究機関名】
主任研究者: 神戸市立医療センター
中央市民病院 脳神経外科
坂井信幸
参加研究者: 京都第一赤十字病院
急性期脳卒中センター救急部

今井啓輔

 同 神経内科  
    濱中正嗣
【保有する個人情報の公表・開示・訂正】
 本研究で得られた患者データはすべて匿名化された上で研究に使用され個人情報は厳密に守られる。学会発表時や論文報告時には、個人が同定される危険性のある情報は含まないように配慮する。参加された方が個人情報の開示を求められた場合には可及的速やかに対応させていただく。


【問い合わせ・苦情等の窓口連絡先】
京都第一赤十字病院 急性期脳卒中センター救急部 今井啓輔

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循環器病研究委託費21指-4「脳卒中診療の均てん化のための
システム構築研究」による脳卒中急性期インディケーター案の検証

【はじめに】
 脳卒中は、国内死因の第3位、要介護性疾患の第1位であり、高齢者脳卒中患者は今後も増加し続ける事が懸念されている。平成17年10月に超急性期血栓溶解(rt-PA静注)療法が認可されたことを受けて、発症早期の専門医療機関への受診促進のための市民啓発、救急隊や一般診療医と専門医療機関との連携、脳卒中ユニットや脳卒中センターの整備などが盛んになってきた。
しかし一方では、rt-PA静注療法実施適合施設が1つもない二次医療圏が全国の2割を占めるなど、rt-PA静注療法の恩恵を受ける患者はごく一部に限られており、脳卒中医療の地域差も明らかにされてきた。

 医療の質とは、的確なタイミングで適切な診療行為が行われる医療を意味し、これを保証し向上させるためには、ガイドライン、インディケーター(臨床指標)、データバンクの3つが必要とされている。平成21年冬には「脳卒中治療ガイドライン2009」が発刊されたが、ガイドラインに記載されたエビデンスに基づいた脳卒中診療の実施を担保するためには、適切なインディケータ―を用いた評価システム構築が必要である。インディケーターとは、分母に対象とする患者や臨床状況を記述し、分子には分母に示されるような患者に行われることが標準と考えられる診療行為などが示されるものであり、分母となる患者数に対して、分子の診療内容を満たす患者数を割合として算出することにより、同一施設内の経年的変化や、施設や地域による差を明らかにすることができる。割合の低い部分について理由を検討することにより、質の改善につながると考えられる。

 本年度より開始された循環器病研究委託費21指‐4「脳卒中診療の均てん化のためのシステム構築研究」では、前年度までの研究班(厚生労働科学研究費による「脳卒中地域医療におけるインディケーターの選定と監査システム開発に関する研究(主任研究者:峰松一夫)」)で、多数の国内外の文献、海外のインディケーターを参考に策定された「脳卒中急性期インディケーター案」の検証作業を実施する。脳卒中急性期インディケーターを策定することは、脳卒中患者に対する医療の質を保証するために求められることであり、今後策定される脳卒中対策基本法とも密接に関連することと位置づけられる。

平成21年11月 吉日


主任研究者:
峰松一夫(国立循環器病センター内科脳血管部門)

研究協力者:
鈴木明文(秋田県立脳血管センター)
長谷川泰弘(聖マリアンナ医科大学神経内科)
宮本 享
(京都大学大学院・医学研究科医学専攻脳病態生理学講座脳神経外科学)
長束一行
(国立循環器病センター内科脳血管部門)
渡邊 至
(国立循環器病センター予防検診部)
矢坂正弘
(国立病院機構九州医療センター脳血管内科)
平野照之
(熊本大学大学院・医学薬学研究部神経内科分野)
松岡秀樹(鹿児島大学病院救急部)

中央事務局:

国立循環器病センター内科脳血管部門
横田千晶、富井康宏



【研究デザイン】
 
多施設共同前向き患者登録調査

【対象】 
下記の7都道府県において、平成19年度第5次医療法改正により公表された
脳卒中急性期診療を担う医療機関施設のうち、協力を得られた施設
秋田県神奈川県京都府大阪府福岡県熊本県鹿児島県とする。

【方法】
対象患者
発症7日以内に入院した急性期脳卒中患者(脳梗塞、脳出血、くも膜下出血、TIA患者)

登録内容
脳卒中急性期インディケーター案の18項目

登録時期
倫理的配慮の確認ができた後に事務局で設定する。
期間は、事務局で設定した3ヶ月間のうち任意の連続2ヶ月間とする。※1
※1平成22年5~7月頃に設定予定とする。

登録方法
Web登録調査を行う。各協力施設専用のアクセスIDとパスワードを事務局にて発行する。
各協力施設は配布されたアクセスIDとパスワードを用いて、インターネット上でデータを登録する。

謝礼
各協力施設に対しては図書カード(1施設あたり3万円分)を用意する。

倫理的配慮
分担研究者所属施設は自施設の倫理委員会の承認を得て、その他の施設は所在する
都道府県もしくはその他の分担研究者所属施設と研究資料提供契約を締結する。※2
※2 京都府と鹿児島県は、大阪府(国立循環器病センター)と研究資料提供契約を締結する。









【参考資料】

脳卒中急性期インディケーター案

Ⅰ.Process
  1. 初診医が脳卒中診療担当医であった率
    (母数:発症後3日以内入院の脳梗塞、脳出血、くも膜下出血およびTIA患者)
    *脳卒中診療担当医とは「脳卒中診療経験3年以上(初期研修は含まない)の神経内科、
     脳血管内科、脳神経外科医など、脳卒中診療を主たる業務のひとつと
     している医師」とする。

  2. Stroke unitで治療された患者の率
    (母数:発症後3日以内入院の脳梗塞、脳出血およびくも膜下出血患者)
    * Stroke unitとは「多職種からなる専属の脳卒中チームが配属され、
      他疾患と明確に区分された脳卒中専用の病棟(病床)」とする。
    *「脳卒中ケアユニット入院医療管理料」を算定している病棟(病床)の場合、
      そのことを付記する。

  3. 入院後24時間以内に頭部CTもしくはMRIを施行した率
    (母数:発症後3日以内入院の脳梗塞、脳出血、くも膜下出血およびTIA患者)

  4. 入院期間中に、頸動脈エコー、MR angiography もしくはCT angiographyにて
    脳血管(頸動脈)病変を評価した率(母数:発症後3日以内入院の脳梗塞およびTIA患者)

  5. t-PA静注療法を施行した率
    (母数:発症3時間以内に来院した脳梗塞患者)

  6. 来院からt-PA静注療法開始までが1時間以内であった率
    (母数:t-PA静注療法施行患者)

  7. 入院後、48時間以内に抗血栓療法を施行した率
    (母数:発症3日以内入院の脳梗塞およびTIA患者)
    *抗血栓療法とは「アスピリン、チクロピジン、クロピドグレル、
     シロスタゾ―ル、ワルファリン、ヘパリン、アルガトロバン、
     オザグレルナトリウム投与」を指す。

  8. 退院時にワルファリンを使用した率
    (母数:心房細動を有する脳梗塞およびTIA患者)

  9. 入院後24時間以内にひ嚥下機能評価を施行した率
    (母数:発症後3日以内入院の脳梗塞、脳出血およびくも膜下出血患者)
    *嚥下機能評価については、医師、言語聴覚士または看護師が、
     反復唾液嚥下や水飲みテストなどによって評価したことの記録がカルテに
     記載されていること。

  10. 入院後3日以内に理学療法の評価を施行した率
    (母数:発症後3日以内入院の脳梗塞、脳出血およびくも膜下出血患者)
    *理学療法の評価とは「理学療法の評価を保険点数を請求して行ったこと」とする。

  11. 入院後7日以内に多職種でカンファレンスを施行した率
    (母数:発症後3日以内入院の脳梗塞、脳出血およびくも膜下出血患者)
    *具体的にカンファレンスの参加者の職種別人数、カンファレンス内容が
     カルテに記載されていること。

  12. 入院期間中に脂質(T-Chol,LDL-Chol,HDL-Chol,TG)・血糖検査を施行した率
    (母数:発症後3日以内入院の脳梗塞、脳出血、くも膜下出血およびTIA患者)

  13. 入院中に深部静脈血栓症の予防を施行した率
    (母数:発症後3日以内入院の脳梗塞、脳出血およびくも膜下出血患者)
    *深部静脈血栓症の予防とは「弾性ストッキングまたは間欠的空気圧迫装置を
     用いて計画的な医学管理を行い、肺血栓塞栓症予防管理料を算定した場合」とする。

Ⅱ.Outcome
  • 入院患者数
    (発症後3日以内入院例)
    *脳梗塞については、発症後3時間以内に来院した患者数も算出する。

  • 入院期間

  • 入院時National Institutes of Health Stroke Scale(NIHSS)

  • 退院時 modifiedRankin Sale(mRS)

  • t-PA静注療法施行患者の退院時(または30日目)mRS
    *退院日が30日以内のときは退院日のmRSを、30日以上のときは30日目
     (∓3日の誤差は許容)のmRSを採用する。
    *1~4に関しては、脳梗塞、脳出血、くも膜下出血、TIA別および全体について算出する。
    *2~5に関しては、平均値(標準偏差、最小値---最大値、中央値)を算出する。

【問い合わせ・苦情等の窓口連絡先】
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