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診療科・医師のご紹介

腫瘍外来について

婦人科腫瘍外来

婦人科臓器(子宮、卵巣、卵管、腟、外陰)に発生する悪性腫瘍(がん)の診断と治療を専門に取り扱います。個々の症例に応じて、手術・薬物治療・放射線治療を組み合わせた集学的治療を行うことが重要です。われわれ産婦人科では、放射線治療科・放射線診断科・病理診断科と定期的なカンファレンスなどを通じて意見交換を行い、エビデンスにもとづいて治療内容を決定するように心がけています。

図1

がん治療においては、がんを治すこと(根治性)が重要であることは当然ですが、社会復帰や生活の質(QOL)の維持も同時に目指すべきと考えています。生来備わっている機能を出来る限り温存(機能温存)し、特に若い女性については妊娠・出産の可能性を残すこと(妊孕性温存)、また小さな創で治療を行うこと(低侵襲性)といった視点は、現代のがん診療においては欠かせません。根治性を損なわないという前提で、治療内容に関して症例個別に検討していきます。実際の診療にあたっては、病気の状態を分かりやすく説明し、患者さんと相談しながら治療方針を決定しています。

図2

子宮がん(子宮頸がん・子宮体がん)、卵巣がんは、近年若年者において罹患者数が増加傾向を示しています。皆さまもご存知の通り、わが国は少子化という大きな問題を抱えており、この傾向が少子化に拍車をかける事態になっています。いずれのがんにおいても、早期に発見されればされるほど治癒の確立は高くなりますし、さらに機能温存・妊孕性温存を含めた治療の選択肢も増えてきます。がん検診を積極的に活用され、かかりつけの産婦人科医を持つことをお勧め致します。

図3

婦人科領域では、早期子宮体がんに対する腹腔鏡手術が、2014年4月の健康保険の適用対象となりました。当科では、日本産科婦人科内視鏡学会技術認定医と日本婦人科腫瘍学会婦人科腫瘍専門医が常勤医として在籍しており、協力して腹腔鏡下子宮体がん根治術に臨んでおります。この術式は、開腹手術に比べ、傷が小さく、入院期間も短縮され、社会復帰も早く可能になるというメリットを有しています。個々の患者さんにおいてその適応を判断しておりますので、担当医にご相談ください。

図4

初期子宮頸がんに対して、私どもの施設では妊孕性温存を目指した「広汎子宮頸部摘出術」(トラケレクトミー)という手術術式を導入しました。子宮頸がんが30~40歳代の女性に高い罹患率を示し、晩婚晩産化していることから、今後本術式のような治療の必要性が増していくものと考えております。ただし、どんな子宮頸がんにでも行える手術ではありません。腫瘍や患者さんの状態などによって適応を判断する必要があります。お悩みの際は、婦人科腫瘍外来などでご相談ください。

図5

がん治療の目標とすべきところは、患者さんの社会復帰だと考えております。そのためには、産婦人科の医師・看護師だけでなく、緩和ケア医やがん専門看護師、医療ソーシャルワーカー、薬剤師、管理栄養士などといった多職種との連携が欠かせません。当院は地域がん診療連携拠点病院という役割を担っております。高度な専門的がん治療を提供するのと同時に、患者さん個々のニーズに合った全人的な医療を提供するべく努力する所存です。

図6