診療科・部門のご紹介

診療科・医師のご紹介

脳神経・脳卒中科

スタッフ

今井 啓輔
役職 部長
氏名 今井 啓輔
卒業年 平成6年
専門領域 臨床神経学全般、神経救急医療、脳梗塞急性期管理、脳血管内治療
認定医・専門等資格名 日本神経学会専門医(指導医)、日本脳卒中学会専門医(評議員)、日本脳神経血管内治療学会専門医(指導医;番号126)、日本救急医学会専門医、日本内科学会認定医、日本脳神経超音波学会脳神経超音波検査士、ISLS認定ファシリテーター、American Stroke Association professional member、京都府立医科大学臨床講師
コメント 脳梗塞の治療において一番大切なことは予防することです。脳梗塞になってしまった時に、まずすべきことは、救急車にて一秒でも早く病院を受診することです。受診された患者さまに対して、できるかぎりのサポートをすることが私の使命です。
役職 副部長
氏名 濱中 正嗣
卒業年 平成11年
専門領域 臨床神経学全般、 脳梗塞急性期管理、 脳血管内治療、 神経超音波
認定医・専門等資格名 日本神経学会専門医(指導医)、日本脳卒中学会専門医、
日本脳神経血管内治療学会専門医、日本内科学会認定医、
日本脳神経超音波学会脳神経超音波検査士
役職 医長
氏名 五影 昌弘
卒業年 平成15年
専門領域 臨床神経学全般、認知症
認定医・専門等資格名 日本神経学会専門医
日本内科学会認定医
役職 医師
氏名 山﨑 英一
卒業年 平成22年
専門領域 臨床神経学全般、 神経救急医療、 脳梗塞急性期管理
認定医・専門等資格名 日本内科学会認定医
役職 医師
氏名 山本 敦史
卒業年 平成23年
専門領域 臨床神経学全般、 神経救急医療、 脳梗塞急性期管理
役職 医師
氏名 傳 和眞
卒業年 平成23年
専門領域 臨床神経学全般、 神経救急医療、 脳梗塞急性期管理
役職 専攻医
氏名 猪奥 徹也
卒業年 平成26年
専門領域 臨床神経学全般、 神経救急医療、 脳梗塞急性期管理
役職 非常勤
氏名 田中 直樹
卒業年 平成4年
専門領域 変性疾患
認定医・専門等資格名 日本神経学会専門医
日本内科学会認定医
役職 非常勤
氏名 辻 有希子
卒業年 平成19年
専門領域 末梢神経障害・筋疾患の診断と治療
認定医・専門等資格名 日本内科学会認定医
日本神経学会専門医

診察担当表

再診は完全予約制

 

一診 山﨑(新患) 五影
(病診:新患)
 五影(新患・再診) 濱中
(病診)
今井
(病診)
二診 今井
(病診:再診)
濱中(再診) 猪奥
(再診)
今井
(脳卒中病診・再診)
山﨑(再診)
三診 猪奥
(再診)
 傳(再診) 山本(再診)  傳(新患・再診) 山本(新患・再診)

診療方針

診療疾患

脳神経・脳卒中科は、2012年4月1日に新設された、「脳神経内科疾患」と「超急性期脳梗塞を中心とした脳卒中疾患」を専門とする診療科です。

当科の診療の最大の特徴は、神経救急疾患(急性期脳梗塞、痙攣、神経感染症など)の診療に力を入れていることです。神経救急疾患の患者さまは、京都府全域から大阪北部にかけて多数受け入れています。その中でも、超急性脳梗塞の再開通治療(tPA静注療法とカテーテル手術)では日本のリーディングホスピタルと評価されており、当科から全国に向けて情報を発信し続けています(ENER啓発活動の項を参照)。

当科の革新的な点は、臨床神経学をベースにした上で、内科学、救急医学、脳卒中学、カテーテル学、神経超音波学、血液凝固学、栄養管理、リハビリテーション医学など多分野の知識と技能を積極的に取り入れているところです。また、当科では、後述の“真のチーム医療”として、当科スタッフ間だけでなく、他科医師、研修医、看護師、その他のコメディカルとの間で密な協力体制を実現できています。すなわち、当科単独ではなく、病院としての総合力により、全身疾患といえる神経疾患の救急に対応しています。

その一方で、神経内科医療の地域中核病院として、近隣にお住まいの患者さまや他科入院中の患者さまの一般神経内科疾患の診療にも従事しています。ここでも、当科だけでなく各科との協力体制が診療の要になっています。
神経救急医療と一般神経内科医療の両立は、パラダイムシフトを迎えた神経内科医療において、神経学を修得した臨床医が今後目指すべき方向であると我々は確信しています。

ソフトとハードの両面の強化にて実現した当院での“真のチーム医療”

神経内科領域でのチーム医療に関して、ソフト面として、当院では従来から、神経内科スタッフ、梅澤部長をはじめとした脳神経外科医師、その他の科の医師、研修医、看護師、放射線技師、その他のコメディカルによる強固な協力体制が存在していました。全身疾患である神経疾患を診療するには、各科の垣根が低くいつでも各専門医に相談できる環境は理想的といえ、そのような環境の中で当科は産声を上げました。

一方、ハード面では、2012年の新棟(C棟)完成後、救急室経由の重症例が入室する救命集中治療室(ICU)と、術後の重症例などが入室する院内ICUが併設され、病院としての重症例の受け入れ能力が倍増しました。その結果、神経救急疾患の搬送や転院の受け入れが常時可能となりました。

新棟(C棟)完成にあわせて、重篤な神経救急疾患の呼吸循環管理では、各ICU常勤の麻酔科医や救急医によるサポート体制が強化されました。各神経救急疾患について、重症脳梗塞では、脳神経外科と循環器内科が常時バックアップしてくれます。神経免疫疾患では、重要な治療選択肢である血液浄化療法を、各ICUベッドサイドとともにC棟内に新設された透析室にて、透析センター医師が迅速に実施してくれます。さらに、膠原病関連の神経疾患では新設の膠原病センター医師から、神経感染症では感染制御部からそれぞれ助言をもらえます。新棟完成により救命センター(救急ICUとA2病棟)とC2病棟(院内ICUとC2西病棟)が整備され、神経救急疾患に対する集学的治療がより一層強化されました。これが当科の特徴である神経救急医療を支える柱になっています。

神経救急を含めた神経内科診療には、ソフトとハードの両面での充実が不可欠であり、ハード面の強化が、院内連携というソフト面での強化に直結できていることこそ当院の最大の強みといえます。このような“真のチーム医療”を武器に、脳神経・脳卒中科は、これからも京都の救急のリーディングホスピタルの一員としての使命を果たしていきます。

診療疾患と診療実績

診療疾患

  疾患名 症状
1 急性期脳血管障害(脳梗塞や一過性脳虚血発作) 突然、意識障害、半身の脱力やしびれ、しゃべりにくさ、見えにくさ、歩きにくさ、頭痛などの症状が出現します。
2 神経感染症(髄膜炎・脳炎)や急性脳症 急速に、頭痛や発熱とともに意識が悪化します。性格変化が前面に出ることもあります。発熱がないこともあります。
3 痙攣(てんかんを含める) 突然、不随意な運動が出現します。意識がなくなることもあります。
4 ギラン・バレー症候群、重症筋無力症クリーゼ、周期性四肢麻痺 急速に(数時間〜7日)進行する、四肢の脱力、息苦しさ、歩きにくさがみられます。
5 認知症(アルツハイマー型認知症、血管性認知症、レビー小体型認知症、前頭側頭葉型認知症) 緩徐に(数か月から数年)進行する、記銘力障害や性格障害などにより日常生活に支障をきたします。
6 上記以外の変性疾患(パーキンソン病、脊髄小脳変性症、筋萎縮性側索硬化症) 緩徐に(数か月から数年)に進行する、動作緩慢、失調、筋力低下などにより、日常生活や歩行が困難となってきます。病初期は手のふるえなどの不随意運動のみの場合もあります。
7 脱髄性疾患(多発性硬化症、急性散在性脳脊髄炎、ギラン・バレー症候群、慢性炎症性脱髄性根神経炎) 急性から慢性に進行する、四肢のしびれや脱力、視力低下などがみられます。
8 末梢神経障害(脱髄以外)、重症筋無力症、筋疾患(多発性筋炎など) 急性から慢性に進行する、手足のしびれ・感覚低下・脱力がみられます。
9 頭痛(片頭痛、群発頭痛、緊張型頭痛、薬物乱用頭痛) 急性に出現する頭痛であり、月に数回以上みられます。生活に支障を来すくらい強い、嘔気・嘔を伴う、音・光・臭いにより悪化するなどの項目に該当する場合は片頭痛が疑われます。
10 めまい(良性発作性頭位変換性めまい、前庭神経炎、メニエール病、突発性難聴、脳虚血発作、脳腫瘍、低血圧、心因性) 急性から慢性に出現する、めまい(回転性あるいは浮動性)やふらつきがみられます。耳鼻科領域の疾患が原因のことが多いですが、中枢性疾患が原因のこともあります。
11 不随意運動(振戦、顔面痙攣、ジストニア、舞踏病、アテトーゼ、バリスム) 急性から慢性期的にみられる、顔や手足にみられる不随意な動きです。
12 その他  

※上記1〜4と7〜11の一部が神経救急疾患に該当しますが、それ以外の疾患でも症状が急速に進行した場合や、合併症により全身状態が悪化した場合には、救急対応が必要となります。よって、救急受診か通常外来受診かの判断は、患者さまご自身、ご家族さま、家庭医の先生にしていただくことになります。判断に迷う際には病院までお電話でご相談ください。

※「脳脊髄液減少症」「線維筋痛症」「ナルコレプシー」には対応しておりませんのでご注意ください(「脳脊髄液減少症」の診療病院は京都府のホームページをご参照ください)。

診療実績(2014年度)

入院患者数

症例名 人数
脳血管障害 359人
痙攣(てんかん) 86人
髄膜炎・脳炎・脳症 34人
変性疾患 32人
神経免疫疾患 15人
脊髄疾患 9人
末梢神経疾患 8人
筋疾患 5人
カテーテル手術/検査目的入院 165人
その他 12人
合計 725人

手術数と検査数

手術・検査名 件数
人数
カテーテル手術 110件
再開通治療
(tPA静注+カテーテル手術)
82人
局所脳低温療法 18人
神経超音波検査 1240人
神経伝導検査/筋電図 259人

患者さまへ

急性期脳梗塞

意識レベルの低下、見えにくさ、しゃべりにくさ、口の片側のゆがみ、半身のしびれや脱力、歩きにくさ、激しい頭痛などが、突然みられた場合には、脳卒中の可能性が高いです。救急車で当院を救急受診してください。まずは頭部CTにて、出血性脳卒中であるのか、虚血性脳卒中(脳梗塞)であるのかが診断されます。前者であれば当院脳神経外科が担当します。後者であれば当科により、緊急頭部MRI/MRAを追加した上で、脳梗塞の詳細な評価がおこなわれます。超急性期脳梗塞では、「1秒間に3万個ずつ神経細胞が傷害されていく」といわれているため、1秒でも早い再開通治療の開始が重要となります。発症より早期(3.5時間以内)に受診し、なおかつ定められた条件を満たしていれば、再開通治療を受けることができます。再開通治療には血栓溶解薬(tPA)の点滴治療とカテーテル手術(ENER;後述)の2種類があり、当院では両治療の併用も積極的に実施しています。再開通治療以外にも脳保護治療や抗血栓治療があります。これらの治療開始後は、救命救急病棟への入院となります。そこで各科医師、看護師、コメディカルスタッフによる多職種で提供する医療を受け、状態が安定した時点で急性期脳卒中センター(B4病棟)に移ります。そこで急性期リハビリテーションを継続しながら、脳梗塞の原因精査の結果より最適な再発予防治療が慎重に決定されます。後遺症が軽ければ、1週間から2週間で自宅退院となります。その後はかかりつけの先生に通院し、再発予防治療を継続してもらいます。一方、不幸にも日常生活に支障をきたす後遺症が残った方は、連携している回復期リハビリ病院に転院した上で訓練を継続してもらうことになります。

脳梗塞の初発・再発予防

当科では脳卒中専門外来を設けており、脳梗塞再発予防法や脳梗塞初発予防法について担当医が助言をおこなっています。脳ドックや他施設で受けられた頭頸部画像の結果説明と追加検査の提案などもおこなっております。

脳卒中以外の神経救急疾患

痙攣発作(突然の手足のふるえや意識減損発作)や発熱を伴う意識障害(髄膜炎、脳炎、脳症)は神経救急疾患が疑われます。可及的速やかに救急車で当院を救急受診してください。抗痙攣薬、抗菌薬、血漿交換療法、大量免疫グロブリン療法など専門的な治療と全身管理を、前述の各科の協力体制のもとで実施いたします。神経救急疾患の患者さまは原則救命救急病棟(A2病棟)の入院となります。

一般神経内科疾患

  1. 慢性的にみられる、頭痛、めまい、しびれ、しゃべりにくさ、手足の動かしにくさ、認知症、パーキンソン病様症状などの精査・加療をご希望の方は、当科外来にお越しください。
  2. ただし、必ずかかりつけ医または診療所に紹介状(診療情報提供書)を作成してもらうとともに、外来診療枠を予約をした上で受診してください。
    当科では脳神経領域の専門外来しか開設していないため、紹介状を持参し、なおかつ外来枠を予約しておられる方を優先的に診察しています。紹介状がない方や、外来枠の予約なしに来られた方は、長時間(数時間)の待ち時間が必要となる場合が多々あります。なお、神経内科領域の特殊性から、他科に比較し、ひとりの患者さまの診察に要する時間が長くなる点もご理解ください。
  3. 当科では、超急性期脳梗塞のカテーテル手術(ENER)のトップセンターとして(ENER啓発活動の項を参照)、同手術を常時実施しています。よって、緊急に手術することになった場合、外来担当医師が一時的に不在となり、さらに長時間お待たせすることもあります。その点につきましても予めご了承頂きたく存じます。
  4. 土日祝日とともに、水曜日は休診日となっていますので、当科受診を希望される方はそれ以外の曜日の午前中(9時から11時の間)にお越しください。

認知症、軽度認知機能障害

認知機能障害につきましては、まず、病歴、診察所見、認知機能評価スケールなどより、認知機能障害の程度を評価します。同時に、神経学的診察、採血、画像検査(頭部MRI/MRA、脳血流シンチ、脳波など)にて、認知機能障害の原因を診断いたします。根本的な治療が可能な疾患(treatable dementia)では治療を実施しますが、根本的な治療が困難な疾患(各種変性疾患や多発性脳梗塞など)では薬剤を含めた対症療法が中心となり、周辺症状(徘徊や興奮など)に関しては当院心療内科にも相談いたします。ただし、認知症の患者さまやご家族さまにとっては、医療とともに、介護や福祉も重要となりますので、当院医療相談室の協力の下、かかりつけ医(家庭医)とケアマネージャーを必ず決めてもらっています。そして、当科での治療方針の決定後は、かかりつけ医の先生に投薬と全身管理の継続を依頼することになります。

連携病院・開業医の先生方へ

急性期脳梗塞

2005年のtPA静注療法の国内承認、2006年の脳卒中ケアユニット、脳血管疾患等リハビリテーション、経皮的頸動脈ステント留置術の承認、2007年のPSLS(病院前脳卒中救護)コースガイドの発刊、第五次改正医療法における4疾病5事業への脳卒中と救急の選出、2008年の超急性期脳卒中加算(tPA加算)新設、脳卒中地域連携パスの開始、2009年の脳卒中治療ガイドラインの改訂、脳卒中対策基本法要綱案の発表、2010年の経皮経管的脳血栓回収機器(Merci)の薬事承認,脳卒中リハビリテーション看護認定看護師(脳卒中ナース)の誕生、2011年の経皮経管的脳血栓回収機器(Penumbra)の薬事承認、2012年のtPA静注療法枠の4.5時間への拡大、tPA静注指針の改定、2013年のPenumbra-MAXの導入、2014のstent retriever(Solitaire)の薬事承認予定というように、本邦での急性期脳梗塞医療はパラダイムシフトのまっただ中にあります。その中での二つのキーワードは、「再開通治療」と「チーム医療」です。上記でも述べましたように、京都随一の救急病院である当院は、従来から全スタッフが救急モードにあり、この二つのキーワードに最も適した病院といえます。当科スタッフにつきましても、今井は湘南鎌倉総合病院、濱中は国立循環器病センター、山田は前橋赤十字病院救急という、救急施設や脳卒中専門施設での研修を経験してきています。スタッフ各自が、内科学、神経学、救急医学、カテーテル学、神経超音波学、血液凝固学について専門的な知識と技能を備えた上で、下記の“RED CROSS”*1に沿った集学的治療を当科入院中の全ての脳梗塞患者さまに実践しております。さらに当科では「脳梗塞を患った患者さまの指一本でも動かせるようにしたい」という情熱をもった医師しか勤務していません。最近はどの病院でも脳卒中センターを設立していますが、脳梗塞は内科疾患の中でもterminal stageに生じる疾患であり、診療科の総合力が問われる疾患といえます。脳梗塞が疑われる方は少しでも早く当科にご紹介いただきたく存じます。
脳梗塞の急性期管理が安定した時点からは、可及的速やかに回復期リハビリテーション病院(回復期RH病院)への転院を目指します。患者さまにはリハビリに集中できる状態で転院していただくのが理想的ですが、実際は各種合併症や併存症をお持ちの方が多く、回復期RH病院の先生方には、リハビリとともにそれらの疾患の継続治療もお願いすることになります。その一方で回復期リハビリを受けることができない患者さまは、維持期リハビリテーション病院(維持期RH病院)に転院となり、連携病院の先生方に治療の継続を依頼しています。回復期RH病院および維持期RH病院の先生方には非常にお世話になっており、この場をお借りしあらためて御礼申し上げます。
回復期リハビリを終了された、あるいは直接自宅に退院された患者さまの診療につきましては、かかりつけ医の先生方にお願いしています。かかりつけ医の先生方に、生活習慣病の管理、抗血栓薬の継続、併存症/合併症の管理を実践していただきながら、当科専門外来では1年〜2年に1回、神経学的診察と画像検査を実施させてもらいます。

*1RED CROSS:”RED CROSS” is an acronym indicating essential points in the management of acute ischemic stroke patients as follows, R&R: Recanalization therapy (i.e. IVtPA, endovascular technique) and Reduction of the intracranial pressure (i.e. open surgery, glycerol, head-up); E&E: administration of Edaravone (neuro-protection agent) and control of the Environment (i.e. Hypothermia therapy); D&D: antithrombotic Drug (i.e. aspirin, argatroban, ozagrel Na, clopidgrel, cilostazole) and hemoDilution therapy(drip of LoMoDx); C&C: management of Complications (i.e. pneumonia, UTI, decubitus, DVT etc) and Concomitants(i.e. Af, CHF, AP, ASO, CKD, malignancy etc); R&R: acute Rehabilitation (PT/OT/ST) and no Restriction of activity; O&O: Oral intake (control of nutrition)and control of Obstipation (control of diarrhea or constipation); S&S: diagnosis of Stroke subtype (cardiogenic, atherothrombotic, lacunar, others, undertermined) and decision of Secondary prevention (aspirin, clopidgrel, cilostazole, strict management of risk factors); and S&S: Speedy and Seamless discharge to home (family doctor) or other institutions (rehabilitation hospital etc).

その他の神経救急疾患

脳卒中以外の、痙攣発作(てんかんを含む)、髄膜炎・脳炎・脳症、ギラン・バレー症候群、重症筋無力症のクリーゼなども神経救急疾患に該当します。これらの疾患に対する高度な専門的医療を提供するには、上述しましたように、院内各科との協力体制が不可欠です。三次救命救急センターである当院では、幸いこの点が最大の強みであり、重症患者用のベッドと厳重な看護体制も常時準備できています。神経救急疾患は京都全域より365日受け入れており、当科宛てのお電話を1本いただければ、即座にスタッフ皆で治療の準備にとりかかります。神経救急疾患には致命的となるものも多く含まれていますので、当科への迅速なご紹介をお願いいたします。

一般神経内科疾患

一般神経内科診療は、地域中核病院の一員としての当科の重要な責務であります。よって、一般神経疾患の診断と治療の外来を週4回(月、火、木、金)実施しています。ただし、少ないマンパワーで神経救急疾患も受け入れていますので、新患外来は原則予約制になっています。紹介状を持参された方でも、予約枠がない場合には、診察までに数時間待機して頂くことがあります。その旨、患者さまには事前にご説明いただけると幸いです。変性疾患、末梢神経疾患、筋疾患につきましては、非常勤医師とも相談し、診断や治療の方針決定をしています。その結果、さらなる精査が必要と判断した場合、より高次の専門医療機関(両大学病院など)に紹介させていただくことになります。当科では一般神経内科診療のレベル向上を目標として、各種研究会を定期的に主催しています。開業医や勤務医の先生方のご参加も大歓迎ですので、そのような研究会の定期的な情報提供を希望される方がいらっしゃれば、当院医療相談室までご連絡ください。今井よりメールでの定期的なご連絡をさせていただきます。頭痛、めまい、しびれ/脊椎疾患、認知症、けいれん、不随意運動などのテーマごとに、全国より演者の先生方をお招きし皆で研鑽を積んでいます。

今後も変わらぬご支援・ご鞭撻を賜りますよう当科スタッフ一同お願い申し上げます。

看護師・放射線技師の方へ

当科は神経救急の医療に積極的に取り組んでおります。その中でも看護師の役割は非常に大きく、脳神経領域の看護には、患者さまのバイタルを厳重に観察することや、患者さまと医師の心をつないでくれること以外に、神経徴候の変化にいち早く気づき、主治医や当直医に報告するという専門的な知識と技能が求められます。そのため、当科では、脳卒中センター長の池田栄人副院長、脳神経外科の梅澤邦彦部長と協力し、「ニューロナース」の育成をめざしています。2010年から本邦でも脳卒中リハビリテーション看護認定看護師(脳卒中ナース)が誕生しましたが、この資格の取得だけでは、“Time is Brain”の神経救急領域に十分対応するのは困難です。よって、「ニューロナース」には、超急性期から急性期の神経救急疾患(脳卒中、頭部外傷、てんかん、神経感染症など)の管理とともに、周術期(開頭術やカテーテル手術)の管理における実践看護に精通することが求められます。われわれも手探りの状態ではありますが、ニューロンを含めた神経疾患領域の看護に興味がある方はともに働きながら勉強しましょう。
一方、当科は脳カテーテル手術のトップセンターとして、特に超急性脳梗塞の再開通治療を積極的に実践してきています(ENERの項参照)。ただし、この手術は放射線看護師と放射線技師の協力なしには成り立たないものです。よって、日頃からの多職種チーム医療の鍛錬が大切であります。そのため、医師、看護師、技師による合同カンファレンスを、待機的カテーテル手術前日に毎回開催し(原則火曜日夕方)、症例毎の注意点を皆で検討しながら、手術成績の向上とチームスタッフの育成につなげています。脳のカテーテルに興味のある方はぜひ一度当院を見学に来てください。

京滋ISLSコースへのお誘い

ISLSとは“Immediate Stroke Life Support”という脳卒中初期診療を学習する医療従事者用のoff the jobコースです。医師、研修医、看護師、技師、救命士、その他コメディカル職が受講対象者となります。京滋地域では、京都大学、滋賀医科大学、京都府立医科大学の3大学の持ち回りで、4ヶ月に1回のペースで開催しています。1日コースであり、午前中は座学、午後は実技になっています。京滋ISLSでは、原則的にはISLSコースガイドブック*2のフローチャートに従いながら、A(Air way:気道)、B(Breathing:呼吸)、C(Circulation:循環)、D(Dysfunction:意識障害、瞳孔、上下肢の麻痺)の評価と応急処置を患者来院より10分以内に完了することを目標にしています。同時に、E(Examination:採血、心電図、胸部レ線、頭部CT)、E(Expert:専門医への申し送り)、F(Family:家族への病歴聴取、tPA静注チェックリストの完成、専門医による各手技同意取得ための家人への待機要請)を患者来院より20分以内に完了することも目標にしています。さらに、意識障害の程度とその原因疾患の鑑別、NIHSSの正確な評価法、くも膜下出血例での愛護的処置の重要性などについても総合的に学べるコース内容になっています。

京滋ISLSは当科の山田丈弘が事務局となっています。開催要項はブログ*3に掲載していますので、興味のある方はぜひ一度ご覧ください。

  • *2 ISLSの教科書:日本救急医学会監修。ISLSコースガイドブック。へるす出版、2007
  • *3 京滋ISLSのブログ:http://kyotoisls.blog82.fc2.com/

当科が参加している多施設共同臨床研究

  1. 日本国内の脳神経血管内治療に関する登録研究3 Japanese Registry of Neuroendovascular Therapy 3 (JR-NET 3)
  2. 脳主幹動脈急性閉塞/狭窄に対するアピキサバンの効果に関する観察研究(ALVO)
  3. 脊髄硬膜・硬膜外動静脈シャントの病態および血管構築の解明

ENER*4(緊急脳血管内血行再建術)やカテーテル手術の当科での啓発活動

過去5年間における,招待講演や学会シンポジウム/ランチオンでの当科からのENERやカテーテル手術関連の情報発信についての実績を下記に提示します.地域別なおかつ時系列で表記しています.

*4ENER(Emergency NeruoEndovascular Revascularization)とは,超急性期脳梗塞に対するカテーテルを用いた再開通治療の総称です.

北海道

  • 2013年4月27日:超急性期脳梗塞の緊急脳血管内血行再建術〜血栓除去術時代の“ATTACK”アプローチ〜.第2回 脳の再潅流友の会,札幌市.

東北

  • 2011年7月1日:Merci時代における緊急脳血管内血行再建術〜駅伝救急チーム医療の重要性〜.第1回頭の事を考える会,仙台市.
  • 2011年9月23日:機械的血栓除去術を中心とした緊急脳血管内血行再建術-Proximal flow controlの役割を再考する-.第19回脳血管内治療仙台セミナー,仙台市.
  • 2012年11月15日:Penumbraシステム 再開通率をあげるために.「全国市販後調査経過報告」.第28回日本脳神経血管内治療学会総会ランチオンセミナー,仙台市.
  • 2012年11月17日:血栓除去時代の緊急脳血管内血行再建術における必要手技の検討.第28回日本脳神経血管内治療学会総会シンポジウム5.「超急性期脳血管障害1;超急性期の治療」,仙台市.
  • 2012年4月21日: PenumbraシステムのTips〜自験例の提示とハンズオンでの解説〜.第5回みちのくSkill Up Course and Seminar,仙台市.
  • 2014年2月14日:脳卒中センターにおける急性期脳梗塞の診療〜カテーテル手術と薬物療法を中心に〜.第9回脳卒中の薬物療法研究会,仙台市.

関東

  • 2011年11月26日:血栓除去術時代における緊急脳血管内血行再建術での使用手技の検討〜Merci導入により使用手技は変化したのか?〜.第27回日本脳神経血管内治療学会総会シンポジウム5「虚血急性期治療」,千葉幕張市.
  • 2013年2月1日:当院での超急性期脳梗塞の血行再建術〜迅速かつ完全な再開通をめざして〜.脳卒中最前線,東京都.
  • 2013年4月19日:血栓除去術について私が今考えていること〜古都巡りの経験から〜.第4回急性再開通勉強会,虎の門病院,東京都.

東海

  • 2013年1月18日:超急性期脳梗塞の再開通治療〜神経内科医に必要な5つのこと〜.NCU Stroke Junior Seminar,名古屋市.
  • 2013年10月12日:急性期脳梗塞の閉塞部位による血栓除去術〜MerciとPenumbraの使い分け〜.第16回日本栓子検出と治療学会シンポジウム2,名古屋市.

北陸

  • 2010年8月20日:救急現場での脳梗塞医療 〜Merci eveにおける緊急脳血管内血行再建術と脳卒中チーム〜 .立川総合病院院内カンファレンス,長岡市.
  • 2013年11月23日:緊急脳血管内血行再建術における閉塞機序別の完全再開通・手術時間と予後の関係.第29回日本脳神経血管内治療学会学術総会プレナリーシンポジウム3 Acute thrombectomy-血管内治療は切り札となれるのか?-,新潟市.
  • 2014年1月10日:急性期脳梗塞の血栓除去術〜Penumbra MAXの可能性〜.第1回Niigata Penumbra Conference,新潟市.

近畿(京都府)

  • 2008年6月14日:脳血管内治療と抗血小板薬.プラビックス発売2周年記念講演会,京都市.
  • 2009年3月7日:「脳血管内治療とは」.第一回鳥取京都脳血管内治療カンファレンス,京都市.
  • 2010年3月27日;脳梗塞予防としての血管内治療〜頸動脈ステント留置術と経皮的脳血管形成術を中心に〜第8回VCN(Vascular Care Network)釜座研究会,京都市.
  • 2010年5月15日:超急性期脳梗塞に対する緊急脳血管内血行再建術.第25回京滋脳神経血管内治療懇話会,京都市.
  • 2010年9月30日:虚血性脳卒中におけるカテーテル手術.Meet the Specialist,京都市.
  • 2011年3月5日:超急性期脳梗塞の再開通治療〜都大路を駆ける駅伝救急医療の必要性〜.第103回日本救急医学会近畿地方会ランチオンセミナー,京都市.
  • 2011年3月31日:頭頸部アテローム硬化性病変に対する外科的治療〜頸動脈ステント留置術と経皮的脳血管形成術を中心に〜.第12回五条メタボリックシンドローム研究会,京都市.
  • 2011年11月19日:脳梗塞の急性期治療と再発予防〜実地医家と専門病院による駅伝連携〜.第10回総合診療勉強会,京都府相楽郡.
  • 2011年12月10日:超急性期脳梗塞の再開通治療.日本血管撮影・インターベンション専門診療放射線技師認定機構,京都市.
  • 2012年4月8日:脳梗塞の治療と予防〜自分の体は自分で守る〜.第63回日本脳神経外科学会近畿支部学術集会市民公開講座.脳と神経の病気-明日はわが身-,宇治市.
  • 2012年6月2日:知っておきたい抗血小板剤と抗凝固剤の使い方と休薬の仕方〜脳神経内科の立場から〜「脳梗塞予防目的としての抗血栓薬の使い方と休薬の仕方」.第3回西陣クリニカルカンファレンス,京都市.
  • 2013年4月20日:急性期脳梗塞の再開通治療〜より早く,安全に〜.蘇生会総合病院特別講演会,京都市.
  • 2014年2月8日:心原性脳塞栓症の急性期治療と予防〜新たなstrategyの提案〜.第三回京都Network Meeting,京都市.

近畿(京都府以外)

  • 2009年7月19日:椎骨脳底動脈閉塞に対する緊急ステント留置術後にSATを生じた1例.シンポジウム.急性期虚血性脳卒中に対する血管内治療の果たす役割.第38回近畿脳神経血管内手術法ワークショップ,和歌山県田辺市.
  • 2011年6月11日:頸動脈ステント留置術 (CAS)を上手くするには〜成功への4つの条件〜.Carotid WallstentTM  MonorailTM & FilterWire EZTM EduCAS製品講習会3:Learn from Expert,大阪市.
  • 2011年10月21日:新たなデバイスを中心とした緊急脳血管内血行再建術〜ATTACK方式のすすめ〜.第一回紀州脳血管内治療座談会,和歌山市.
  • 2011年10月27日:超急性期脳梗塞に対する血栓溶解術と血栓除去術〜ATTACK アプローチ〜.第20回グランヴィア脳血管セミナー,大阪市.
  • 2012年7月7日:急性期血行再建:血栓溶解,破砕療法など.第17回脳血管外科治療セミナーIntensive lecture (2) ,大阪千里.
  • 2012年9月14日:Big Debate 1.Mechanical thrombectomy時代の再開通療法.近畿脳血管内治療シンポジウム2013,大阪千里.
  • 2013年3月14日:超急性期脳梗塞の緊急血管内血行再建術〜ATTACKアプローチ〜.Systemic Vascular Event研究会,兵庫県川西市
  • 2013年9月6日:Mechanical thrombectomyの再開通療法.第14回近畿脳神経血管内治療学会シンポジウム1 急性期血行再建治療,大阪千里.
  • 2014年2月26日:急性期脳梗塞の血栓除去術〜Penumbra MAXの可能性〜.Penumbra System Seminar, 大阪.

中国

  • 2008年2月25日:急性期脳梗塞における緊急脳血管内治療と全身管理.第511回川崎医科大学神経カンファレンス,倉敷市.
  • 2010年2月6日:超急性期脳梗塞の再開通治療〜緊急脳血管内血行再建術を中心に〜.第4回ヤングストロークカンファレンス,倉敷市.
  • 2010年10月15日:脳卒中の予防と救急医療〜脳卒中医療のパラダイム・シフト〜.第16回山口生活習慣病予防研究講演会,山口市.
  • 2013年2月15日:当院でのtPA静注とカテーテル血行再建術〜閉塞血管を迅速かつ完全に再開通するために〜.第5回岡山tPA研究会,岡山市.

四国

  • 2012年2月12日:超急性期脳梗塞における駅伝救急医療.第14回徳島脳卒中研究会特別講演,徳島市.

九州

  • 2009年6月12日:第27回日本神経治療学会シンポジウム2.緊急脳血管内血行再建術,熊本市.
  • 2010年11月18日:緊急脳血管内血行再建術施行例のなかでMerci適応となり得る例とは?〜Merci導入後における施設でのプロトコール作成の重要性〜.第26回日本脳神経血管内治療学会シンポジウム5,福岡市.>
  • 2010年11月5日:頸動脈ステント留置術の可能性と限界〜症例提示を中心に〜.第4回熊本CASフォーラム,熊本市.
  • 2011年1月21日:脳梗塞と戦うための超急性期から急性期におけるチーム医療〜駅伝救急,そしてRED CROSS〜.第2回熊本市東部脳血管障害研究会,熊本市.
  • 2014年3月7日:脳梗塞のカテーテル血栓除去術〜Penumbra MAXの可能性〜.第1回MAX Conference in Kokura,小倉市.