化学療法室
「化学療法室」とは・・・
がんの治療には手術療法・放射線療法・薬物療法などがあります。
薬物療法には抗がん剤を用いる化学療法、ホルモン療法、免疫療法があります。
これまで抗がん剤治療は入院治療が一般的でしたが、安全で有効性の高い抗がん剤や、短時間で実施可能な治療法の開発、副作用対策の進歩により、最近では外来でも安全にがん治療を受けることができるようになりました。
外来がん薬物療法は患者さまに以下のようなメリットがあります。
- 患者さまが、仕事や家庭での生活を維持しながら、がん治療に取り組むことが可能になります。
- 入院時に発生する入院基本料が不要となるため、経済的な負担が軽減します。
当院では、2004年3月より、通院で化学療法を受けられる患者さまの専用の部屋として、「化学療法室」を開設し、現在では多くの患者さまが当施設を利用しています。
当院は、2007年1月に地域がん診療連携拠点病院の指定を受けました。より快適な環境で治療を受けていただけるように、化学療法室を2008年1月、20床に拡張しました。
化学療法室のご紹介
スタッフ | |
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臨床腫瘍部 | 【部長】 内匠千惠子 【副部長】 塩津伸介 日本臨床腫瘍学会がん薬物療法専門医 【委員】 谷口史洋 肝胆膵外科部長 |
化学療法室室長 | 内匠千惠子 |
看護師 | 【師長】1名 【主任】1名 【がん看護専門看護師】2名 【外来看護師】11名 |
薬剤師(調剤・監査) | 【がん指導薬剤師】1名 【がん薬物療法認定薬剤師】2名 【外来がん治療認定薬剤師】1名 |
クラーク | 1名 |
*患者さまの治療は、各科の主治医と化学療法室担当の医師が協力して行っています。 |
設備
- ベッド 7台
- 電動リクライニングチェア 13台(各ベッドチェアに1台ずつカード式テレビ設置)
化学療法室の安全対策
- プロトコール(薬の種類・量・投与方法・投与スケジュール)は、登録制で、院内の「化学療法部会」で審査・承認を得たものを実施しています。
- 化学療法の開始と変更時には必ず医師によりインフォームド・コンセントがなされ、患者さま、ご家族の意思を尊重して、ご理解と納得のもとに治療を受けていただくように努めています。
- 薬剤の調剤は「日本病院薬剤師会がん専門薬剤師研修事業実務研修」を修了した薬剤師が無菌調剤しています。
- 薬剤の投与にあたっては、調剤する薬剤師、投与する看護師により、照合されるシステムになっています。
外来化学療法の流れ
- 初めてご利用される患者さまには、化学療法室についてオリエンテーションいたします。また、患者さまが、ご自宅で出現する副作用症状に対して理解され、適切に対応していただけるように、パンフレットを用いて説明させていただきます。
- 前回治療後の体調を確認させていただいたり、ご心配なことを伺い、できるだけ早期に解決できるよう一緒に考えさせていただきます。
- 化学療法中は、看護師が見回りますので、リラックスしてお休みください。数時間の治療の方はイヤホンを使用するカード式テレビを使用いただけますが、本、雑誌、イヤホンを使用するCDやMDなどを準備されることもお勧めします。また、軽い飲食は自由です。ご家族が付き添っていただくこともできます。
- 予約制ではありますが、外来での診察、化学療法室の入室、薬剤の調剤に待ち時間が生じることがありますので、ご了承ください。
外来化学療法の実績
外来化学治療法月別件数(2021年4月~2022年3月)
疾患別外来化学療法の割合(2021年度)
患者さま・ご家族の方が、安全に、安楽に、安心して療養生活を送っていただけますよう、スタッフ一同協力して取り組んでいます。
今後も専門的知識、技術の向上に努め、質の高い医療を提供したいと考えています。