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ロボット支援手術(ダビンチ手術)について

2018年12月から手術支援ロボットが導入されました。

ロボット支援下手術とは

ダビンチは腹腔鏡下手術を補助する機械(ロボット)です。これを導入することで、腹腔鏡下手術をより安全で高精度に行うことが可能です。

ロボット支援手術は、泌尿器科領域の前立腺癌・腎癌のみに保険適用されていましたが、2018年4月から消化器外科(胃・食道・直腸)・呼吸器外科・産婦人科に、そして2020年4月から膵臓に拡大されました。

各診療科の対象疾患

泌尿器科 前立腺癌
腎癌(部分切除)
産婦人科 子宮筋腫
骨盤臓器脱
呼吸器外科 肺癌
縦隔悪性腫瘍
縦隔良性腫瘍
消化器外科 胃癌
直腸癌
肝胆膵外科 膵癌

システム

患者さんの寝ている手術ベッドにはロボットと手術助手の医師・看護師がいます。内視鏡・鉗子・はさみなどを装着したロボットのアームが体内に入って、手術を行います。術者は少し離れたところからロボットを操作します。

ペイシェントカート ビジョンカート サージョンコンソール
患者さんの体内で
鉗子などを動かす機械
術者が手術操作を行う機械

ロボット支援下手術の利点

  1. 安定した3次元画像
    術者が内視鏡も操作可能で、見たい部分を拡大して細部まで観察することが可能。
  2. 関節のついた鉗子・はさみ
    従来の腹腔鏡の鉗子には通常関節はなく、動きが制限されます。ダビンチでは鉗子やはさみに関節があり、可動域は人の手以上です。
  3. 鉗子・はさみの操作
    術者の手の動きに連動して器械が動作します。手の動きを 1/3などに縮尺して鉗子に伝え、微細な動きを可能にします。手ぶれ防止機能もあり、さらに精細な操作が可能です。

従来の手術との比較

  • ロボット支援手術は腹腔鏡下手術です。二酸化炭素を術野に注入(気腹)して、手術を行います。
  • 腹腔鏡下手術の特徴があり、開腹手術に比べると以下のようなメリットがあります。
  1. 手術のキズが小さく、痛みが少ない
  2. そのため早期の離床・回復が可能である
  3. 出血が少ない
  • ロボット支援手術は従来の腹腔鏡下手術に比べると、視野が良く、鉗子操作の自由度・精度が高くなることから、手術時間の短縮やより精細な手術が可能であるといわれています。
  • 気腹や腹腔鏡手術独特の特殊な体位に関わる合併症などのデメリットもあり得ます。また、体や疾患の条件などでロボット支援下手術に向いていない患者さんもおられます。手術に際しては、それぞれの科の先生に十分にお話を聞いてください。