教育研修への取り組み
内科専門研修プログラムについて
病院の基本方針
- 1.安全に十分な配慮をしたうえで、高度なレベルの急性期医療を遂行します。
- 2.すべての職員は、優しい心を持って対応するとともに、常に研鑽し自らを高め、患者さまの安心・安全な医療に努めます。
- 3.中核病院として、地域の医療機関との連携を密にし、あらゆる疾患に対応し、皆様の健康を守ります。
- 4.がん診療の拠点として予防の推進、検診の質の向上を図るとともに、各診療部門の協力により集学的治療を行います。
(一部改正日 平成25年6月24日)
病院の概要
許可病床 | 616床(一般:612床、結核:4床) |
---|---|
診療科目 | 総合内科、リウマチ内科、糖尿病・内分泌内科、感染制御部(感染症科)、血液内科、消化器内科、循環器内科、脳神経・脳卒中科、呼吸器内科、腎臓内科・腎不全科、外科、乳腺外科、小児外科、呼吸器外科、形成外科、心臓血管外科、整形外科、脳神経外科、小児科、新生児科、産婦人科、耳鼻咽喉科、眼科、皮膚科、泌尿器科、心療内科、放射線診断科、放射線治療科、歯科口腔外科、麻酔科、救急科、リハビリテーション科、緩和ケア内科、病理診断科 |
承認・指定 |
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京都第一赤十字病院内科専門研修プログラムの特色
当院における内科専門研修プログラム導入の歴史
当院では新内科専門医研修制度導入への対応として、2015年8月にプロジェクトチームを立ちあげました。その当時の基本方針は下記の通りです。
- 1.病棟医および外来医として十分な総合的内科研修をおこなえること
- 2.可能な限り、専門診療科研修を組み込む
- 3.既存の診療業務とその形態・地域医療などへ悪影響を与えず、一定の貢献ができること
- 4.指導医の負担をいたずらに増やさないこと
この基本方針に則り、内科系各診療科責任者で綿密な討議を重ね、2016年3月には「京都第一赤十字病院内科専門研修プログラム」をほぼ完成、連携施設の選定および協議を経て、2017年度からの新専門医制度導入準備を済ませました。この間、「内科認定医と各サブスペシアルティ診療科の専門医免許を有するが、総合内科専門医免許を持たない指導医」を対象とした診療科相互の院内勉強会を何度も開催し、ほぼ全ての指導医が総合内科専門医免許を取得しています。
最終的に当初予定から1年遅れた2018年4月からの新専門医制度開始となりましたが、内科専門研修プログラム導入過程での様々な経験は、各診療科間・院内各部門との連携、診療水準の更なる向上、優れた臨床医を育てるシステム構築など、改善していく良い機会となりました。
一方で2020年度以降に国が課したシーリングによる地域定員制限や地域貢献率20%による規制は、当院の専門医教育にも大きな影響があり、プログラムの部分的な修正を余儀なくされました。標準コースをAとBに分け、連携プログラムも意識して府外の連携施設を大幅に増やしています。特に連携施設研修に関して専攻医間である程度の違いが生じるため、不公平感が生まれることが懸念されますが、実運用上は優れた府外連携施設をもつことで、「不公平」ではなく「多様性」を感じられるようなプログラムに育てていきたいと考えています。
昨今は高齢化と疾病構造の変化により、「終末期腎不全・虚血性心不全を背景に持つ身寄りの無い高齢女性、誤嚥性肺炎・呼吸不全で入院」といった医療的にも社会的にも課題の多い患者が増加しています。総ての内科系専門医が診療科間の垣根なくシームレスな医療を展開できることこそが京都第一赤十字病院内科の総合力であり、京都府下でも最高レベルの複雑性指数の高いDPC診療を提供しています。
当院における内科専門研修プログラムの特徴
当院の内科専門研修プログラム概念図を図1に示します。内訳は、標準Aコース,標準Bコース,および特別連携プログラムです。概念そのものは他施設プログラムと大きな違いはありません。内科専門研修を開始するにあたり、将来専門とするサブスペシアルティ診療科に所属頂きますが、決定出来ない場合は総合内科所属として研修開始となります。京都第一赤十字病院は総ての内科系診療科を有しており、特定の疾患群経験を連携施設にお願いしなければならない状況にはありません。卒後4年目には後述する連携施設での研修となりますが、経験の少ない若手医師にとり、複数の勤務先を経験することは医療技術面のみならず、社会的視野を広げて医師人生に必ずプラスとなります。
当院の3年間のプログラム詳細図を図2に示します。このプログラムこそが、当院内科系診療科指導医が知恵を出し合った努力の結果です。
図1

図2

研修期間は基幹施設2年間+連携施設・特別連携施設1年間(連携プログラムでは基幹施設1.5年間+連携施設1.5年間)の3年間になります。
- <1年目専門研修>
専攻医はいずれかのサブスペシアルティ診療科に所属します。所属サブスペシアルティ診療科から2ヶ月間の研修を開始し、その後2.5ヶ月毎に診療科群をローテートします。診療科群は循環器内科・腎臓内科/腎不全科、消化器内科・総合内科、脳神経脳卒中科・呼吸器内科、血液内科・糖内リウマチ内科の4診療科群となります。研修医時代の当該科経験症例が多いのでローテート先の診療科関与度を変更する、特定疾患群の症例経験を希望する、など、専攻医自らの希望で柔軟なローテート研修が可能です。 - <2年目専門研修>
連携施設に1年間赴任し、地域医療・救急医療を担いながら内科専門研修を継続します。原則、1施設あたり3ヶ月以上の研修期間とし、連携先病院群(図3)から2〜3施設を選択します。連携施設には、基幹として当院と相互連携している施設、特定診療科に秀でた施設など、様々な病院があります。京都府北部の小中規模連携施設は貸与宿舎居住となりますが、総合内科Ⅰ〜Ⅲ領域に秀でた病院が多いです。連携施設勤務中は、常に基幹病院指導医との関係を維持し、内科専門医取得のための病歴提出準備を行います。- ・標準Aコース:連携施設,特別連携施設研修を1年間にわたり行います。原則として,6ヶ月間を非シーリング地域の連携施設,残りの6ヶ月間は自由に連携研修施設を選択できることとします。ただし,自由選択期間は12ヶ月までの延長を認めます。
- ・標準Bコース:連携施設,特別連携施設研修を1年間にわたり行います。原則として,12ヶ月間を非シーリング地域の連携施設で行います。この期間は非シーリング地域内であれば複数の医療機関で分割して行うことも可能です。
- ・連携プログラム:連携施設研修を1年半にわたり行います。原則として,12ヶ月間を京都府外の非シーリング地域の連携施設で行います。
- ・特別地域連携プログラム:特別地域※の連携施設研修を1年間行います.※特別地域とは、厚生労働省により医師充足率0.7以下とされている以下の地域:青森県、岩手県、秋田県、山形県、福島県、茨城県、埼玉県、新潟県、静岡県
- <3年目専門研修>
所属するサブスペシアルティ診療科での研修となります。また、総合内科外来や所属診療科外来を経験していただきます。2年目終了時に経験不足となる疾患群を認めた場合、3年目研修中に最優先で経験することとなります。- ・標準A・Bコース、特別地域連携プログラム:1年目で経験できなかった診療科のローテート(2.5ヶ月)を行いますが,研修達成度によってはSubspecialty研修も可能です(個々の到達度により異なります)。
- ・連携プログラム:前年から継続して6ヶ月間は府外非シーリング地域の連携施設,6ヶ月間は基幹施設である京都第一赤十字病院に戻り,並行研修としてのSubspecialty内科研修を行います。
- 【専門研修プログラムの1例】
<1年目専門研修>
4・5月 :所属診療科で初期トレーニング(消化器内科)
6〜8月上旬 :循環器内科,腎臓内科・腎不全科
8月下旬〜10月 :脳神経・脳卒中科,呼吸器内科
11〜1月上旬 :血液内科,糖内リウマチ内科
1月下旬〜3月 :消化器内科,総合内科
<2年目専門研修>
4〜12月 :大津赤十字病院(消化器内科を中心に一般内科・救急を経験)
1〜3月 :国保京丹波町病院(地域最前線として一般内科・救急を経験)
<3年目専門研修>
4〜3月 :消化器内科研修,総合内科外来,救急科外来を担当,経験不足疾患を担当
-
年次ごとの症例経験到達目標を達成するための具体的な研修の目安
Subspecialty領域に拘泥せず、内科として入院患者を主担当医として順次担当します。主担当医として、入院から退院〈初診・入院~退院・通院〉まで可能な範囲で経時的に、診断・治療の流れを通じて、一人一人の患者の全身状態、社会的背景・療養環境調整をも包括する全人的医療を実践します。京都第一赤十字病院は救命救急センターを有するDPC特定群病院群であり、平均在院日数は11.7日(2021年度)です。大多数の疾患については入院から退院まで包括して診療することが可能ですが、中には1ヶ月以上の入院期間となる症例も存在します。こうした疾患においても入院から退院まで全人的医療を経験することが出来るよう、「ローテート研修は2診療科で1群とし、期間は2.5ヶ月とする」方針としています。
入院患者担当の目安
(基幹施設:京都第一赤十字病院、連携施設:愛生会山科病院・国保京丹波町病院での一例)
当該月に以下の主たる病態を示す入院患者を主担当医として退院するまで受持ちます。
専攻医1人あたりの受持ち患者数は、受持ち患者の重症度などを加味して、担当指導医・Subspecialty上級医の判断で、同時に5~10名程度を受持ちます。感染症分野は全ての内科系診療科において極めて重要と位置づけており、内科専門研修期間中に領域横断的に受持ち、起因菌同定・抗生剤選択等について感染制御部の助言・指導を受けながら診療します。
図3
最後に
内科専攻研修において求められる「疾患群」「症例数」「病歴要約提出数」について、内科学科ホームページ掲載の一覧表を提示します(図4)。3年間の内科専攻研修で求められる臨床経験は、160症例・56疾患群以上ですが、初期臨床研修時の症例や外来経験症例の組み入れも許されています。総ての疾患群を経験することは現実には不可能ですが、例えば循環器内科では10疾患群の内8〜9疾患群の症例経験は可能です(図5)。
新専門医制度は2018年4月から開始となりましたが、京都府は勤務希望者が多く医師充足地域にあたるとのことで2019年度からシーリング(採用者数の上限規制)が設定されました。2021年度以降は「地域貢献率 (僻地とされる連携施設での勤務経験) 20%以上」なる新しい規制が始まります。朝令暮改とも言える制度改革に伴う専攻医の皆さんのストレスは大変なものでしょうが、我々指導医としても「将来の日本の医療を担う青年医師の皆さんに選択して貰える臨床・教育体制」を提供する責務があります。私どもの内科専門研修プログラムに興味がありましたら、是非病院見学にお越しください。
京都第一赤十字病院内科専門研修プログラム
プログラム委員長・副院長・循環器内科部長 沢田 尚久
図4

図5

京都第一赤十字病院の内科専門研修プログラム ~実績と現状~
内科専門医研修プログラム統括責任者 福田 亙
当院は、京都市でDPC特定病院群として大学病院に匹敵する機能を有すると認定された急性期総合病院です。研修指定病院として年間12~14名(+京都府立医科大学たすきがけ研修6名)の初期研修医を受容れており、初期研修修了者の多くが、当院にて後期研修を希望してくれています(表1)。専攻医の皆さんからは多くの診療科が「症例が多く、忙しいけれど勉強になる」と評価してくれている結果だと考えています。
表1 当院修了研修医の進路(後期研修1年目研修施設、()は当院内科専門医プログラム)
\修了年 | 13期 (2018年) |
14期 (2019年) |
15期 (2020年) |
16期 (2021年) |
17期 (2022年) |
合計 | 比率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
出身大学 | 0 | 4 | 4 | 1 | 3 | 12 | 19.0% |
他大学 | 1 | 0 | 3 | 3 | 2 | 9 | 14.3% |
第一日赤 | 9(6) | 6(4) | 4(4) | 8(6) | 7(3) | 34 | 54.0% |
他の一般病院 | 2 | 2 | 2 | 0 | 2 | 8 | 12.7% |
合計 | 12 | 12 | 13 | 12 | 14 | 63 | 100% |
当院の内科専門医プログラムは2018年度から開始されましたが、この2年間に表2のような数の専攻医を受容れています(1学年の定員は9名ですので、まだ余裕有り)。全ての専攻医・所属診療科の指導医(メンター)を対象に3ヶ月に1回の専攻医連絡会を行い、ローテーション・J-OSLER登録の確認・指導や連携研修先の選定などを行うとともに、皆さんとの意見交換の場としています。その成果もありほぼ毎年度のJ-OSLER症例登録(専攻医症例・承認済み)では、全国50位以内にランクインしています(最高25位)。
京都府全体の定員にシーリングが設定されたため、2021年度のプログラム修正にあたり、定員を9名に減らしましたが、今後もプログラムとして年間7-8名の専攻医を受け入れられるよう努力していきたいと考えています。
表2 年度ごとの内科系診療科専攻医数
診療科\年度 | 当院プログラム専攻医数 ()内は他プログラム登録者等も含めた総数 |
||||
---|---|---|---|---|---|
2018年 | 2019年 | 2020年 | 2021年 | 2022年 | |
消化器内科 | 1(4) | 2(3) | 1(3) | 2(4) | 2(3) |
循環器内科 | 0(3) | 2(3) | 2(3) | 1(5) | 1(3) |
脳神経・脳卒中科 | 3(3) | 1(1) | 0(3) | 1(2) | 1(2) |
呼吸器内科 | 3(6) | 1(1) | 1(4) | 2(4) | 1(3) |
血液内科 | 1(2) | 0(0) | 1(2) | 0(1) | 0(2) |
糖尿病・内分泌内科 | 0(1) | 1(3) | 0(2) | 1(3) | 1(2) |
腎臓内科・腎不全科 | 1(1) | 0(3) | 0(2) | 0(1) | 0(2) |
リウマチ内科 | (2) | 1(3) | 0(3) | 0(1) | 0(0) |
合計 | 9(22) | 8(17) | 5(22) | 7(21) | 6(17) |
当院は、診療科間の垣根が低く、救命救急センター・周産期母子医療センターなども有しています。実践的で総合的な内科専門医研修を希望される皆さんをお待ちしています。
令和3年度 内科専門研修プログラム修了証書授与式の様子
令和4年3月18日、当院の内科専門研修プログラム第2期生である内科専攻医8名が、全員無事にプログラムを修了することができましたので、修了証書授与式を行いました。

先輩からのメッセージ
内科専門医制度
当院の内科専門研修プログラムは自分の主科での研修と並行しつつ、主科以外の内科を一定期間ローテートする仕組みになっています。ローテート制の中で各科の指導医と相談しつつ研修を進めることで、高い自由度を残したまま必要な症例及び経験を積むことが出来ました。週1回半日だけですがER当番に入ることで、内科医として必要になる初期対応やPrimary Careの修練の機会にも恵まれました。定期的に専攻医連絡会という情報共有の場が設けられており、メンターと共に自分のJ-OSLER進捗状況を再確認しつつ、スムーズな症例登録や事務手続きが出来た様に思います。この様に当院では所属科の上級医だけでなく、他科や救急の先生方、コメディカルスタッフの方々など病院全体の協力体制のもとで内科専門研修を進めることが出来ると感じています。当院のプログラムに興味をお持ちになった先生方は是非とも一度当院の見学にお越し下さい。
呼吸器内科専攻医 藤井博之(2018年度プログラム)
診療科からのメッセージ
リウマチ内科より
~内科・リウマチ専門医を目指す研修医の皆様へ~ 当院リウマチ内科、リウマチ膠原病センターは、京都府下においては京都府立医科大学、京都大学につぐ規模・患者数を有し、リウマチ学会指導医2名、専門医2名(1 名は整形外科)体制で診療・教育に当たっています。診療実績は、Linkをご参照 下さい。関節リウマチからかなり稀な膠原病まで多彩な患者さんの診療を行い、その 全てをデータベース化しています。京都府立医科大学の免疫・膠原病内科(川人豊 教授)と緊密に連携し、皆さんの研修をサポートします。見学も随時受容れていますのでいつでもご連絡下さい。
糖尿病・内分泌内科より
当院は地域医療支援病院や地域がん診療連携拠点病院の指定を受け、府下最大規模の救命救急センター、唯一の総合周産期母子医療センターを有しているため、一般的な糖尿病治療だけではなく、難治性の糖尿病合併症に対する治療や、周術期や化学療法、ステロイド治療、妊婦など多様な背景を持つ患者の血糖管理、糖尿病の救急治療など様々な状況の糖尿病患者の治療を経験できます。また、各種内分泌疾患や電解質異常の診断や治療にも携われます。各スタッフは先生方の研修が充実したものになるよう協力することを惜しみません。学術的活動も積極的に行っており、学問的な支援とともに経済的なサポートにも配慮しています。
消化器内科より
京都第一赤十字病院では消化器内科後期研修医(専攻医)を全国から募集しています。 当院は京都市南部に位置する基幹病院で、種々の消化器がん診療をはじめ、出血性消化性潰瘍や急性閉塞性化膿性胆管炎などの緊急疾患から炎症性腸疾患・ウイルス性肝炎などの慢性疾患に至るまで幅広い分野に精力的に対応しています。 また、種々の学会活動・論文発表も積極的に行っており、学会参加や論文発表などの研究活動に際しては研究費からの十分な補助があります。 随時見学も受け付けています。
循環器内科より
当院循環器内科は、院内内科系診療科および連携施設と協力し、当院を基幹施設とする充実した内科専門医研修プログラムを実施しています。また循環器学会認定研修施設・心血管インターベンション治療学会認定研修施設として、若手循環器志望医師に内科認定医・循環器専門医・カテーテル治療学会認定医などのライセンス取得を指導しています。
臨床面では、心不全、虚血性心疾患、弁膜疾患(感染性心内膜炎なども含む)、各種心筋症、頻脈性・徐脈性不整脈、末梢動脈疾患・重症虚血肢、静脈血栓塞栓症などほぼ総ての循環器疾患を網羅して診療しています。終末期血管病・透析・担癌・出血血栓の合併など複雑性指数が高い症例の治療は、診療科間の垣根が低い当院が最も得手とする領域です。当科のトピックスとして、2020年2月よりImpella®︎(左室脱血・上行大動脈送血カテーテル式ポンプ)を導入、従来の補助循環(IABP, PCPS)には無い効能効果で重症心不全・心原性ショック対応が可能となりました(添付図参照)。また、MicraTM (リードレス・ペースメーカー)、Diamondback 360®︎ (冠動脈重度石灰化病変除去デバイス)なども新規導入し、患者さんの生命予後やQOL改善に努めています。勿論、Ablation、CRT/ICD /CRT-D留置、急性四肢虚血への心臓血管外科とのhybrid手術、stent-less PCI等も拡充しています。
学究活動も奨励しており、令和元年度は原著論文13編(英文11を含む)、著書(分担執筆)2編、学会発表40編(国際学会10、総会7を含む)、研究会発表47編でした。これら発表のなかで2編が優秀演題賞を受賞しました。
随時見学を受け入れておりますので、是非ご来訪ください。

脳神経・脳卒中科より
脳神経・脳卒中科は「神経内科」と「脳卒中」の診療に従事するという新しい専門科です。診療については,急性期脳梗塞,神経感染症,てんかん重積などの神経救急疾患を対象とした24/7のチーム診療を実践しています。なかでも脳梗塞患者の診療には脳卒中センターの一員として力を入れており,ホットラインによる病院前・院内の医療連携,カテーテルによる再開通治療(最新型血管造影装置Philips Azurion 7),循環器内科の協力下での経食道心臓超音波や植込み型心電モニタ(Reveal LINQTM)による原因検索,ロボット(Welwalk-1000)導入のリハビリテーションなどにて高度な医療を実現しています。その一方で,頭痛やめまい,しびれ,てんかん,認知症,パーキンソニズムなど一般神経内科疾患の診療にも日々従事しています。専門的な外来・神経伝導検査やオンライン検討会を府立医大や宇多野病院の支援下にておこない,診療の質の向上に努めております。
専攻医教育については,一人一人の患者さんにおいて,病歴聴取と神経診察から情報を入手し,SOAP方式による問題点の抽出と解決法の立案を電子カルテ上でおこない,適切な診断・治療につなげるという診療の流れを,専攻医の先生方が3年間で修得できるよう,院内カンファやJ-OSLER,院外研究会も活用しながらスタッフ皆で指導しています。
研究活動については,スタッフ・専攻医は,関連学会の国内年次総会(日本神経学会・日本脳卒中学会・日本脳神経血管内治療学会)や国際学会(International Stroke Conference)にて毎年一演題は発表し,自身の診断・治療を振り返り日常診療にフィードバックする機会にしています。発表内容については,一医療人として医学の発展に少しでも貢献できるよう,各自で論文化に取り組んでおります。
広くて深い神経学のフィールドにおいて活躍する医師を目指し,一人一人の患者さんの救急・一般診療に従事しながら,当科スタッフとともに挑戦してみませんか?
呼吸器内科より
呼吸器内科の特徴としては、COPDや喘息などのcommon diseaseの診療に加え①標準治療から臨床試験まで最新の肺癌診療を行っていること、②重症肺炎やARDSなど、人工呼吸管理、ECMO等の複雑な呼吸管理を要する疾患にも対応している事、③希望によってはHIV診療をはじめとした感染症診療に従事することも可能である事、④リウマチ内科とも連携し、びまん性肺疾患診療に当たっている事、⑤様々な分野の呼吸器疾患を専門とする医師がいる事、などが挙げられます。気管支鏡検査は年間約350-400例行っております。
腎臓内科・腎不全科より
京都第一赤十字病院腎臓内科です。当科は京都中の腎疾患の最後の砦として機能しています。 敗血症、薬物中毒などによる急性腎障害への血液浄化や糸球体腎炎への腎生検、治療を中心とする急性期の症例数は京都でトップの症例数です。また慢性期にも力をいれており、慢性腎臓病(CKD)教育入院でも当科で作成したテキストが全国で使用されるなどCKD対策の中心的役割を担っています。 腎臓に興味をお持ちの方ぜひ一度見学にいらしてください。
見学希望・問い合わせ(全科共通)
京都第一赤十字病院 人事課 教育研修推進室
電話:TEL:075-561-1121(代表)
E-Mail:education@kyoto1.jrc.or.org

【アクセス】
電車: | JR奈良線、京阪電鉄「東福寺」駅下車、徒歩約5分 |
バス: | 京都市バス 202、207、208系統「東福寺」バス停下車 |